子どもにスマホは使わせるべき? 「スマホ脳」の要約と感想

感想

この記事は著者であるアンデシュ・ハンセン著「スマホ脳」について興味がある方に向けて書いています。

★こんな人におススメ★

  • 子どもにスマホを持たせるべきか、悩んでいる人
  • スマホとどう付き合うべきが、知りたい人
  • ついつい、スマホを見てしまう理由を知りたい人
  • IT企業のトップが、子どもにスマホを持たせなかった理由が知りたい人
  • スマホ依存になることによって、どのようなリスクがあるのかを知りたい方

子どもにスマホを使わせるべき? 「スマホ脳」の要約と感想

IT企業のトップは、自分の子どもがスマホやデジタル機器の使用することに対して制限をかけていました。

例えば、スティーブ・ジョブズが子供がiPadを使う時間を厳しく制限していましたし、ビル・ゲイツは子供が14歳になるまでスマホは持たせなかったそうです。

それは一体なぜでしょうか?

スマホは最新のドラッグ

デジタル機器によるサービスは、人間の本能的に依存しやすいようにできている

IT企業のトップが、自分の子供たちにスマホやデジタル機器の利用を制限している理由。

それはスマホやデジタル機器によるサービスが、人間の本能的に依存しやすいように作られているからです。

人間の脳は、長い進化の過程で、新しい情報を求めるように進化してきました。

なぜなら、新しい情報を得るほど生存する可能性が高まるためです。

例えば・・・

  • 「天候の変化がライオンの行動にどう影響するのか?」
  • 「カモシカが一番注意散漫になる状況は?」

周囲の情報を知れば知るほど、狩りを成功させる確率を上げ、猛獣の餌食になることを避けることができます。

その結果、人間は「新しい情報を探そうとする」という、本能が発達しました。新しいことを学ぶと、人間の脳内では報酬物質である「ドーパミン」が放出されます。

そして、スマホやパソコンから新しい情報を得ても同じように、脳は「ドーパミン」を放出するようになっています。

報酬は不確実な方が、夢中になりやすい

それだけではありません。

人間の脳は「何かが起こるかもしれない」という期待を抱いた時に、最もドーパミンが放出されるようになっています。

なぜなら、報酬(食料など)が得れるかどうか分からなくても、探し続けるという衝動が起きるおかげで、生存に必要な資源を発見できたからです。

こんな実験があります。

■レバーを押すと餌が出てくる装置を使った、ネズミの実験■
ネズミ達は時々しか餌が出てこないようにした時に、最もレバーを押す確率が高くなりました。特に、餌が出てくる確率が3~7割の確率の場合、ネズミは最も熱心にレバーを押しました。
■音が聞こえるとジュースが出てくる装置を使った、サルの実験■
毎回ジュースが出てくるよりも、時々しかジュースが出てこない方がドーパミン量が増えました。また、2回に1回という頻度の時に最もドーパミンが放出されました。
■カードを引くとお金がもらえる、人間を対象とした実験■
毎回お金がもらえるよりも、確実にお金がもらえない時の方がドーパミン量が増えましたまた、サルの実験と同じように2回に1回という頻度の時に、最もドーパミンが増えました。

 

これらの実験結果を見て、ハッとした方もいるかも知れません。

ギャンブルやゲーム会社はこのメカニズムを巧みに利用しています。「ポーカーをもう1ゲームだけ。次こそは勝てるはず」と、つい続けてしまうのは本能的なものなのです。

 

そして、チャットやメールの着信音が鳴ると、スマホを手に取りたくなるのも同じメカニズムです。

着信音が聞こえると「何か大事な連絡かもしれない」ということに強い欲求を感じ、スマホを手に取ってしまうのです。

また、SNSも何か大事な更新がないか、「いいね」がついていないか、確かめたいという欲求に駆られて、ついつい見てしまうのです。

このような企業の中には、開発したアプリが最大限の依存性を実現するように、行動科学や脳科学の専門家を雇っているほどです。

IT企業のトップはこのことを非常に良く理解しています。

フェイスブックの「いいね」機能の開発者であるジャスティン・ローゼンスタインは、依存性がヘロインに匹敵するという理由で、自身のフェイスブックの利用時間を制限し、スナップチャットの利用をやめています。

子どもは依存症になるリスクが高い

子どもはより依存性のリスクが高くなります。

人間の脳には、衝動を抑制してくれる『前頭葉』という領域があります。

「夜更かししたいけど、明日の仕事に備えて早く寝よう」と思えるのは、この『前頭葉』の働きのおかげです。

しかし、『前頭葉』は成熟が遅く、25~30歳まで完全には発達しないことが分かっています。

このため、子どもや若者にとっては、スマホやデジタル機器がいっそう魅力的なものになってしまうだけでなく、依存症になるリスクも高くなっています。(未成年者にはアルコールが禁止されているのも、依存症になりやすいからです)

また、調査の結果「自制心を伸ばしにくい」「集中力がなくなる」「睡眠時間が短くなる」「精神的な不調が増加する」等の悪影響が出ることも分かってきています。

感想

私自身も、無意識にスマホをチェックしてしまう習慣があるので、本書を読んでこれはまずいぞ・・・と思いました。

また、現代の子どもがスマホやタブレットを使うことは「当たり前」だと思っていましたが、人間の本能に訴えかける「依存性」には気を付けなければなりません。

親(私)自身もスマホ・タブレットを使用しますし、子どもの友達も利用している人たちが多いので、完全に断ち切ることは難しいと思います。

しかしながら、脳の発育状況なども鑑みると、子どもの欲するままにせず、親が一定のコントロールをする必要性があることは十二分に理解できました。

本書は、著者であるアンデシュ・ハンセン氏が「ここ10年で心の不調で精神科を受診する人が著しく増加しており、その一因はデジタル化したライフスタイルではないか?」という仮説を発端して書いています。

本記事では、依存性や子どもにフォーカスして書いていますが、本書内では「人間の本能の進化過程」や「集中力を取り戻すための具体的な手段」なども詳しく書かれています。

より詳しく知りたい方は、ぜひ一読されることをお勧めします。

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